株主優待を分析する~システムトレードの枠を超えて~

最近は財務情報の分析ばかりだったこともあり、少し趣向の違うトレードも取り入れている。

もちろん、単一システムを運用するよりも、相関性の異なるシステムへ分散することにより、収益を安定化させるためだ。

 

取り入れているのはこちら↓

IMG_3902[1]

みんな大好き株主優待。

 

権利確定日に向けての上昇を取る”優待アノマリー”だ。

優待アノマリーの検証は2年近く前に取り組んでいて、ある程度超過リターンの感触は掴んでいた。

しかし優待の個数が2・3・9・12月を中心に偏りがあるここと、決算月は他のシステムに資金を全力でまわしていたため実運用はしていなかった。

流動性も少ないこともあり、実践を見送ることも考えたのだが、相場も活況なことから、資金を少しでも大きく動かすために再始動!

軽く調べてみた感触としては悪くない感じだ。

 

2年前から自分も成長していることもあり、新たな気付きがいくつもあった。

以下に気付いたことをまとめてみる。

 

・単純なデータマイニングでは、超過リターンを抽出しきれない

優待の新設、決算、売り出し、業務提携、相場の急変などの影響で、株価が簡単に逆行したりする。

・アノマリーの成分が現れ始めるタイミングが、銘柄ごとに異なる

直前だけの上昇や、早いものでは3か月前から動くものもある。

・財務状態やファンダメンタルズの時系列情報まで押さえておくと堅い

これを押さえておくシステムトレーダーは少ないけど、かなり重要だと思う。

 

以上のことを踏まえたうえで、自分の出した結論はこうだ。

 

・因子調査によるスクリーニングはほどほどに(3月優待以外はやらなくても処理できる)

・バックテスト等の検証は、前回・前々回のパフォーマンスを調べる程度で十分。

・流動性に気を配る(ある程度流動性が絞られていると効きやすい)

・個人投資家が活況(個人の信用評価損益を参考にしたり等)

 

こういったポイントを押さえた分析は、証券会社析ツールを使えば、手作業で調査できる。

というより、手作業の調査が重要な気がしている。

 

例として、直近で調べた銘柄を紹介しよう。

優待ファンお馴染みの、7616コロワイド(3月権利日)↓

bandicam 2014-12-05 16-02-49-906

下段がTOPIXとのリターン比較だ(クリックで拡大可能)。

年間を通して30%程度アウトパフォームしているのが分かる。

 

こちらが対TOPIXでのサヤの推移↓

bandicam 2014-12-06 17-40-01-150

下段のサヤの推移を見ていただければ分かりやすいが、TOPIXをアウトパフォームしているのは、優待の権利確定日までの3ヶ月間だけだというのが見て取れる(赤線で記した2つの期間)。

そして、確定日1ヶ月前の期間よりも、2~3ヶ月前の期間の方が、より綺麗な超過リターンを表しているのが分かるだろう。

確定日周辺は利益確定の売りが出始めているらしい。

さらに、年初来高値を更新した場面で勢い付いていることからも、今週末に仕掛け始めたプレイヤーも少なからずいるようだ。

 

こういったミクロな分析は、5年や10年分のデータを解析にかけるよりも、直近1~2回分のデータを手作業で調べ、トレード区間の最適化を施した方が良さそうに感じる。

システムトレードや裁量トレードといった枠にとらわれない、王道的な分析といえるだろう。

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