JPX日経400リバランスでお金を拾うためのポイント

※この記事に用いている画像は、大和証券のレポートを加工したものです

JPX日経400の銘柄入れ替えが毎年8月にあるわけですが、皆さんはその入れ替えに係るイベントトレードを実行しているでしょうか。

自分はというと、これまで証券会社のレポートに目を通し、ピックされた銘柄群をぼんやり眺める程度でした。

レポートによれば、毎年「新規採用―除外」銘柄にそれなりのスプレッドリターンがあるとまとめられていたので、今回やっと重い腰を上げてトレードモデルを組み上げてみることにしました。

結論から言うと、(正確な)リバランス銘柄の予測はおもったより難しく、そして意外と旨味がありそう、といった感触です。

以下に気付いたことや注意点をまとめておきますので、これから実践する方は参考にしていただければ幸いです。

 

JPX日経400リバランスに係るトレードまとめ

<銘柄予測が現実的になるのは1月から>

採用基準には本決算の利益項目を用いるので、3Q~本決算の発表が重要になります。

JPX日経400の入れ替え対象銘柄となる大部分が3月決算および12月決算です。

1月というのは、3月決算企業の3Q発表、12月決算企業の本決算が発表され始めるタイミングですので、この辺りから企業の本決算結果や採用基準となるスコアが見え始め、同時にリバランスに係る予測トレードが可能となります。

 

<採用(除外)基準は動的であり、除外はドラスティックに行われる>

JPX日経400への採用(除外)基準には、絶対的な基準値があるわけではありません。

採用対象となる1000銘柄を業績等によってスコア化し、そのスコアの上位が採用候補銘柄となります。

そのスコアは直近の業績によって決まるため、採用(除外)基準値は6月の計算基準日まで、常に変動しつづけることになります。

つまり採用(除外)基準値は、動的・相対的な値となります。

また計算基準日に、スコアによるランキングが440位よりも下にあるJPX日経400銘柄は、指数から除外されます。

TOPIXのように猶予期間などありません。

繰り返しになりますが、スコアは業績によって簡単に変化するものですので、毎年多くの銘柄がリバランス対象となります。

トレーダーにとって十分にフォローする価値のあるイベントだと感じます。

 

<リアルタイムに正確なスコアを算出するのは難易度高め>

リバランスに係る銘柄選別フローチャートは明確に開示されており、一見、個人の環境でも的確に計算できそうな感じがします。

しかし正確なスコア算出には、価格データはもとより3年間の売買代金や複数の業績数値、株式分割や決算期の変更、定性的要素による加点を考慮したりと、思った以上にデータ収集に苦労するはずです。

しかしぼくらはクオンツではなくトレーダーです。

大きな計算ミスに注意しつつ大局を当て、結果的に儲かればいいわけですね。

というわけでスコアを算出するのは年1~2度、おすすめは7月(計算基準日後)と2月(3月決算銘柄3Q)で、最低限7月だけ計算しておきスコアの上下末端(採用・除外水準の銘柄)のみ決算をフォローする形であれば、プログラミングスキルは必要ありません。

さらにいえば、リバランスに係る需給インパクトを計算しておき、インパクトの大きいものだけに焦点を当てれば、決算をフォローする銘柄はせいぜい20~30銘柄です。

 

<全体的に需給インパクトはあまり大きくないが、指数採用(除外)からの波及効果がありそう>

TOPIXのリバランスと異なり、JPX日経400のリバランスイベントは、極端に大きな需給インパクトが発生しません。

その理由は、第一段階のスクリーニングで売買代金の少ない銘柄を足切りしているためです。

つまり売買が頻繁にされている、流動性の十分にある銘柄のみが採用対象となる仕組みになっているからです。

インパクトが大きいといっても、せいぜい4~5日程度ですね。

それでは大して値幅が取れないのではないかと思うかもしれませんが、過去インパクトの大きかった銘柄を見るかぎり、とてもショボイイベントだとは思えないのです。

そう考える根拠は何かと申しますと……

それは……

いまお勉強しているところ^^;

仮説だけ以下に↓

 

・採用(不採用)対象となる

 ⇒つまり好業績であり株価が上げている(下げている)

 ⇒JPX日経400採用基準のスコア(業績・時価総額)がさらに上昇(下落)

 ⇒この業績・株価・スコア上昇(下落)がモメンタムの強度を高めている

・JPX日経400に係るパッシブ運用資金が想定よりも大きい

・クオンツレポートによるアナウンスメント効果

・認識していない別ファクターが機能している

 

<お金を拾うコツ>

これは正直あまり語りたくないのですが、最後まで読んでくださった方に。

このイベントは、かなり早い段階から証券会社のレポートに話題として取り上げられます。

もちろんそのレポートには「予想・入れ替え銘柄リスト」が載っていて、対象銘柄は早い段階から動き始めます。

3月決算企業の本決算が揃うタイミングでは当然遅いですし、できればクオンツレポートを先んじれば……お金を拾いやすいのかな?……なんて。

そして、それらの「予想・入れ替え銘柄リスト」は、利益の経営者予想値を用いて算出しているので、意外とズレていたり、ピックされるはずの銘柄が無かったり……。

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